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※・埼京線の沿線に独り暮らしを
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している永瀬魅子(ながせみこ)。
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「永瀬」は、魅子の里親である
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入れ墨職人・永瀬岳士(たけし)の
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名字。「魅子(みこ)」は、魅子が
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育った児童養護施設と・岳士の
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住居・仕事場がある街から・車で
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5時間かかる遠い街の産婦人科
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で魅子を産んだ(当時)15歳の
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幼い母親が付けた名前。魅子は
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産まれた・その夜のうちに、陣痛
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に悶えていた15歳の幼い母親に
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抱かれること無く・幼い母親の
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両親から児童養護施設(孤児院)
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の職員に渡され、体をタオルで
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くるまれ・助手席に座る職員に
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あやされながら、ワゴン車で
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夜通し5時間かけて、埼京線の
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沿線の・この街の児童養護施設に
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預けられることに・なった。その
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時から、施設での魅子の名字は
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「蓮池(はすいけ)」だったのだが、
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その最初の名字は・その施設の
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「名字適用リスト」から選ばれた
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もので、「蓮池」の名字には
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魅子の母親や・魅子の実家に
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繋がるような手掛かりは無い。
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魅子は・高校を卒業すると同時に
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独り暮らしを始めた。繁華街で
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ナンパされて付き合うことに
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なった彼氏には自分が「キャバ嬢」
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だということにしているが、
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実際は「ピンサロ嬢」として・駅近
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にある「チュッパー・チャップース」
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というピンクサロンに週5で
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出勤して・年齢不相応の大金を
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稼ぎだしていた。そんな或る日、
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店のシフトが休みの日に・都内の
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定額料金のバスに乗って・大都会
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の景色を眺めて過ごすのが習慣
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に・なっていた魅子は、偶然、
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「チュッパー・チャップース」に・一度
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客として入ったことのある探偵・
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浮田章吉(うきたしょうきち)と
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出会う。浮田は、素行調査で
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ターゲットがピンクサロンに
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入店した際に尾行を続けるため
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に自分も入店し、その時・浮田の
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傍に付いたのが魅子だった。
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・
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iVBVBVBVBVBVBVi
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「お店では髪の毛を・
ミサミサ
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みたいにツインテールにして
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いたのに。アイシャドーも
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父兄参観に来る昭和生まれの
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オバサンみたいに地雷っぽく
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描いていたのに。店の中だって
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あんなに薄暗くなってるのに
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まさか・昼間のアタシが・お店の
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「サンディー(魅子の源氏名)」だと
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見抜かれてしまうなんて。」
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路線バスの中で・探偵の浮田に
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顔バレした魅子は、隣の座席に
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座った浮田にスカウトされ、
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ピンサロ嬢(精液搾り娘)から
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「女探偵」へと転職するのである。
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