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乳癌の外科的な治療において、
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乳房(ちぶさ)の中に潜(ひそ)み
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巣食う病巣である癌細胞を根こそぎ
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取り去るために、乳癌が進行した
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患者に(入念な打ち合わせを経て)
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「究極の治療法」として施されるのが
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「乳房(にゅうぼう)全摘出」である。
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これによって、右もしくは左、
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どちらか片方のオッパイだけを
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失う場合もあり、それによって
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裸体の左右対称が崩されて
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患者の審美感を痛めつける。
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そこで、豊胸手術で培われた
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技術の賜物(たまもの)である
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シリコン製・擬似乳房の出番が
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やってくる。シリコン・バッグは
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非・生体系の物質で形状記憶の
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性質があり・かつ・弾力性がある。
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この内蔵型のシリコン・バッグを
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美容整形の豊胸手術において
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用いることの最大の利点は、
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本人が・再び・元のオッパイに
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戻りたいと思えば取り外せる、
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これに尽きる。大胸筋や元々の
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自前の乳房の裏側に癒着しない、
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だからこそ、巨乳ゆえに需要が
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高まるような色艶(いろつや)系
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の仕事を辞めたあとで、胸に
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内蔵された「アタッチメント」を
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捨て去ることができるのである。
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ただし、生体の組織が・非・生体の
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物体であるシリコン・バッグに対して
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膜を張ってしまうので、バッグを
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抜去(バッキョ)する際は・その膜から
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バッグを剥がさなければならない。
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「埋設の工事」の際にニュルッと挿入
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したように・「発掘の工事」の際に
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スルッと取り外せる訳では無い。
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また、不運にも・抜去したあとに、
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その容積の分が凹の形にヘコんで、
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ブラジャーで・包み込む・必要性など
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完全に消え去り、カップの規格には
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無いけれども『マイナスAカップ』
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と呼んであげるしか無いような、
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もはや「乳房」と呼ぶ根拠を失くした
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沈み込んだ状態の「逆お碗型の窪地」
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に変貌を遂げてしまう場合もある。
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あるいは・貧乳を自覚していながら
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欲張って身分不相応な大きな容積の
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シリコン・バッグを入れた場合には、
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内部から膨張するチカラで・皮膚が
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伸びきってしまって、その状態で
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バッグの抜去に踏み切ることで
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見るからに・だらしなさそうな
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垂れ乳が・できあがってしまう
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ケースが必然的に起こりうる。
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「貧相な」乳房を・「ふくよかな」乳房
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に変貌させるために・セレクトした
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容積(?t)を持つシリコン・バッグを
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乳房の「芯」の位置に据えるように
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内蔵する、この方法の利点は、もし
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本人が・再び・手術前のオッパイに
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戻したいと希望すれば「抜去」という
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選択も可能である、これに尽きる。
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しかし、「粘液状の半個体」すなわち
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「ドロドロな人工の化学物質」を
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乳房の容積を人為的に増加させる
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ための「充填材(じゅうてんざい)」
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として・注射器で乳房に注入した
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場合は、「不可逆な施術」となり、
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施工前の状態に回復させること
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は決して出来ない。なぜならば、
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┃乳房に対する脂肪吸引を完全に┃
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┃ノンリスクで行なえる方法など┃
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┃この世に存在しないからである┃
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┃網の目に張り巡らされた乳腺の┃
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┃組織もろとも破壊しながら強引┃
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┃に吸い出して排出するしか無い┃
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いわゆる「切開しない豊胸」の
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触れ込みで・センセーショナルな
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ブームを・美容外科の豊胸部門に
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巻き起こした「ヒアルロン酸注入」。
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だが・その弊害が・遅ればせながら
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クローズアップされてきている。
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衝撃のヒアルロン酸
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豊胸しこり事件簿
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THE・CLINIC:医師監修コラム
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豊胸にジェル使わないで!
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深刻被害が・・・他国では禁止
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(19/04/25)・-・ANNnewsCH
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オッパイに注射器で注入された
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ヒアルロン酸は、乳腺の組織に
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網の目のように入り込み、硬さ
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を保ちながら浸潤する。それは
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癌細胞が乳腺の組織に角(つの)
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を伸ばすのと同じ様相を呈し、
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乳癌検診の際に触診する医者に
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悲壮感と戦慄を覚えさせる。
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「張りのあるオッパイ」に憧れる、
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その動機は「変身願望」以外に無い。
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自分の貧乳を自分の目で上から
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見おろす。あるいはノーブラの状態
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の自分の貧乳を鏡に映して見る。
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自分の「貧相な乳房」を「かわいそう」
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と自分で憐(あわ)れむ心理という
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ものがあるのなら、その原因は
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どこにあるのか?・・・その原因は、
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ズバリ「貧乳」の存在にある。
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